電話応対コンクールの審査

お客さまに寄り添う応対とは?

 10月2日木曜日。テレビ大分在職時からご依頼いただいている「電話応対コンクール大分県大会」の審査を今年も仰せつかりました。

もう15年を越えるかな…長きにわたり担当させていただいています。

 どんなコンクールかと言うと…。

 参加者は企業の電話対応を担当するスタッフの設定で、客からかかってきた 電話に対して、上手に要点を聞き出し、解決・提案に繋げられるかを競います。

 今年の設定は、通販サイトも行っている牛タンのお店にかかってきた    問い合わせの電話に的確に答え、                     かつ、その方のニーズのあった商品を勧められるか?というものでした。

 審査項目はいくつかあって「印象」や言葉遣いなどの「基本スキル」、   「聞き出す力や機転、手際の良さといった「コミュニケーションスキル」、       そして、お客さまへ情報やサービスを提供できたか?という「営業スキル」などとても幅広いのです。

 参加者は大分県内のあらゆる業種の会社から来ていて、日頃行っている   電話応対とは全く違う設定に挑戦しなければなりません。

 牛タンを販売したことのない保険会社や不動産会社の人たちもこのコンクールでは牛タンのプロにならないといけないのです。               (事前にその設定は伝えられています。)

 でも普段は全く違う業種の方でも上位に入られる方は、そこをクリアする能力をお持ちなんですね。

 準備をして、この場限りではあるけれど「牛タンのプロ」、「接客のプロ」になれる感性があるんです。

                                  

 堅苦しい敬語で終始するのではなく、ふと現れる人間味あふれる言葉遣い。 

 相手を気遣える一言。

 手際がよく、しっかりニーズにあった商品を提供できる営業スキル。

 安心感や信頼感を客に感じさせる力は素晴らしい才能だと思います。      

                                  

 逆にうまくいかなかった人はお客さまの満足という尺度が抜けてたり、    何かにとらわれすぎていて柔軟性を失っていたり。

 経験値も左右するとは思いますが、視点一つで大きく改善できると思います。

                                

 今、企業や団体に電話をかけると、機械によるガイダンスがまずあって、  「この要件の人は①を押して」などの案内があって、            なかなか「人間」に辿り着きません。

 クレームなどカスタマーハラスメント対策なのでしょうけれど、     「この方の電話応対、気持ちいいな」というシーンになかなか出会えなくなってきました。

 そういう時代だからこそ、このコンクールで競われる「人間力・対応力」みたいなものが大変貴重で、企業の大きな武器であることを改めて思いました。

※ちょうどこれをアップしようとした日の朝刊にその記事が出ていました。    「大分市で電話応対コンクール県大会 永塚さんが優勝、全国大会へ」      https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2025/10/04/JDC2025100202580